ダイエットの基本『カロリー』の基礎知識。あなたに必要な摂取カロリーは?

ダイエットの基本『カロリー』の基礎知識。あなたに必要な摂取カロリーは?

ダイエットの話になるといつも出てくる「カロリー」という言葉。

「摂取するカロリーを抑えて、たくさんカロリーを消費すれば痩せられます」・・・って言われても、あまりピンときませんよね?

まずは私たちの身体の仕組みを知ることで、自分がどれほどのエネルギーを補給し、

それを消化するのにどれほどのエネルギーが必要なのかを理解することができます。

そうすることで、あなたは自分の体重を簡単にコントロールできるのです。

「ちゃんと運動してるのに痩せない」

「食べる量を減らしてるのに全然体重が減らない」

とお困りのあなた。今一度「カロリー」について勉強してみましょう!

この記事ではダイエットの基本となるカロリーについて詳しく解説していきます。

そもそもカロリーとは?エネルギー(熱量)の単位

「カロリー」とは、そもそもどういう意味があるのか。まずはここからですが、

カロリーとは、簡単に言えばエネルギー(熱量)の単位です。

1カロリーは、1グラムの水の温度を標準大気圧下で1℃上げるのに必要な熱量のことを言います。

食べ物を購入する時によく見るカロリー表示は、その食品を消費するために必要なエネルギーのことで、例えば、その食品に200kcalと書かれてあれば、その200kcalを消費する運動を行えば、食べた分のエネルギーは消費され、身体の中には蓄積されません。

しかし、食べた分が消費できない、つまり200kcalを下回る消費しかできないと、残ったエネルギーが身体に蓄積され、「脂肪」として蓄積されるのです。

それを繰り返すことで、肥満体系になってしまいます。

ダイエットをしているのに痩せないという方は、摂取した食べ物を上手く消費できていないという訳なのです。

それでは、摂取したものを消費する方法とはなんでしょう。

それを知る前に、まずは私たちは1日になんらかの形でエネルギーを消費していることを知ることから始めなければなりません。

1日あたりの総エネルギー消費量は、次の3つに分けることができます。

総エネルギー消費量
  • 基礎代謝量(約60%) 
  • 食事誘発性体熱産生(約20〜30%)
  • 活動時代謝量(約10%)

基礎代謝量とは、人が生きていく上で必要な最小限のエネルギーで、寝ている時など、安静にしている間にも消費されます。

内臓を動かしたり、体温調整などにも使われます。

食事誘発性体熱産生とは、食物を消化、吸収、運搬するために使われるエネルギーのことで、食事中にも私たちはエネルギーを消費していることが分かります。

活動時代謝量とは、身体活動によるエネルギー消費量のことで、歩行や運動、家事や仕事をするために消費されるエネルギーのことを指します。

このように私たちは普通に生活していてもエネルギーを消費しています。

そして、中でも基礎代謝が消費の大部分を占めていることが分かります。

ダイエットをしても痩せないという方は、この基礎代謝の低下が原因している可能性があります。

基礎代謝を上げる方法

基礎代謝とは、生命維持に必要な最低限のエネルギーとお伝えしました。

基礎代謝が低下すると、痩せにくくなったり、また血液の循環にも悪影響を及ぼす可能性があります。

では、基礎代謝を上げる方法とはなんでしょうか?

基礎代謝は、筋肉の量に比例します。

私たちの筋肉には、心臓(心筋)や内臓(平滑筋)、そして、骨格筋の3種類があり、最後の骨格筋のみ運動などによって増やすことが可能です。

筋肉量を増やすと、筋肉の代謝量が増えるため、基礎代謝自体が上がります。

筋肉量の増加に伴って、基礎代謝量が高くなれば、一日の総カロリーが多くなるため、同じ活動量であっても体重が落ちやすく、痩せやすい体質を作ることができるのです。

また、筋トレをすることで体脂肪を燃焼させることができ、代謝量をあげて太りにくい体質を作るだけでなく、脂肪を燃焼させるという二重の効果が得られます。

トレーニングは、くれぐれも無理をなさらない程度で行ってください。

基礎代謝は年齢とともに衰えていきます。つまり、痩せにくい体質になるのです。

メタボの原因はこの代謝量が減ることで起こります。

そのため、例え筋トレをしたからと言って、若い頃の代謝量を手に入れることはできません。また、体力的に筋トレができない人もいるはずです。

ですから、痩せるため、または、太らないためには、摂取カロリーにも気を使う必要があります。

摂取カロリーの基本。1日の摂取カロリー計算方法

摂取カロリーとは、カロリーを摂取することで得られるエネルギーのことをいいます。

つまり、あなたが一日でどれだけの食べ物、飲み物を摂取したかというのをエネルギー化したものです。

この摂取カロリーが、基礎代謝や運動で消費される消費カロリーを上回ると、消費しきれなかったものが体内に蓄積されます。それが、脂肪です。

基礎代謝は、生きる上で必要最低限のエネルギーです。

つまり、このエネルギー量を下回ると、生命に危険が及ぶ可能性があるということです。

ですから、少なくとも基礎代謝量分のエネルギーを摂取する必要があります。

厚生労働省が策定した2015年度版日本人の食事摂取基準を用いて、性別、年齢別の基礎代謝量の目安を見てみましょう。

男性女性
年齢(歳)基礎代謝量(Kcal/日)年齢(歳)基礎代謝量(Kcal/日)
18〜29152018〜291110
30〜49153030〜491150
50〜69140050〜691100
70以上129070以上1020

目安ですので、体格などにより数値は変わってきますが、大事なのはこの数値を下回らないようにすることです。

一日に摂取していい必要摂取カロリーの求め方です。

まず、標準体重を求めます。

標準体重の計算方法

【男性】 身長(m)×身長(m)× 22
【女性】 身長(m)×身長(m)× 21

上記の計算方法を用いて、例え身長170cmの男性と身長160cmの女性の場合で計算してみます。

身長170(cm)の男性なら、1.7 x 1.7 x 22 = 63.58(kg)
身長160(cm)の女性なら、1.6 x 1.6 x 21 = 53.76(kg)

次に、体重(小数点以下四捨五入)に係数25〜30をかけると一日に必要な摂取カロリーが算出できます。

必要な摂取カロリー

【男性】 64 x 25 = 1600 (kcal) / 64 x 30 = 1920 (kcal)
【女性】 54 x 25 = 1350 (kcal) / 54 x 30 = 1620 (kcal)

必要摂取カロリーは、男性が、1600〜1920(kcal)、女性は、1350〜1620(kcal)ということになります。

この値に、さらに日常生活での活動量を掛けたものが、推定エネルギー必要量となります。

活動量は次のように分類されます。

年齢レベル I(低い)レベル II(ふつう)レベル III(高い)
1-21.35
3-51.45
6-71.351.551.75
8-91.41.61.8
10-111.451.651.85
12-141.451.651.85
15-171.551.751.95
18-291.51.752
30-491.51.752
50-691.51.752
70以上1.451.71.95
身体レベル内容
低いレベルⅠ生活の大部分が座位で、静的な活動が中心の場合
普通レベルⅡ座位中心の仕事だが、職場内での移動や立位での作業・接客等、あるいは通勤・買物・家事、軽いスポーツ等のいずれかを含む場合
高いレベルⅢ移動や立位の多い仕事への従事者。あるいは、スポーツなど余暇における活発な運動習慣をもっている場合

男性が、「普通」に分類されるなら、1600 X 1.75 = 2800 (kcal)、

女性が、「普通」に分類されるなら、1350 X 1.75 = 2363 (kcal)が推定エネルギー量となります。

この推定エネルギー量を上回って飲食すると脂肪が蓄積され、太る原因になるのです。

男性の場合、2800(推定エネルギー量) – 1600(必要摂取カロリー) = 1200kcal

これだけダイエットで減らしても問題ないカロリーということになります。

ここで、もう一度振り返りたいのは、基礎代謝量は、生きるための最低限のエネルギーで、そのほかに、食事中に消費される食事誘発性体熱産生と、運動や仕事などの身体活動における活動時代謝量というエネルギーが消費されることを述べました。

この全てのエネルギーをまとめたものが、消費エネルギーです。

そして、この消費エネルギーこそが、摂取エネルギーを燃焼させる大きな役割を担っています。

消費カロリーの基本。1日の目安の消費カロリーの計算

消費カロリーとは、基礎代謝や運動によって消費されるカロリーのこと。

脂肪が蓄積されるのは、摂取カロリーが消費カロリーを上回ったときです。つまり、食べたり、飲んだりしたエネルギーが、運動したりして消費したエネルギーよりも多いときに太るとうわけです。

逆に運動によってカロリーを消費すると、エネルギーが足りなくなって、身体の脂肪の燃焼が始まります。これがいわゆるダイエット効果です。

これがまずダイエットの基本であり、これを守れば基本的にダイエットは成功します。

ここで、自分がどれだけ消費するかを知るための方法をご紹介したいと思います。

摂取したカロリーは簡単に体内に蓄積されて行きますが、それを消費するために必要なエネルギーは相当な量になります。

例えば、脂肪1kgを消費するのにどれくらいのカロリーを消費しなければならないのでしょうか?

答えは、7200kcalです。これを1日で全部消費しようとすると、フルマラソンを3回は走らなければいけません。

どんなマラソン選手でも不可能ですよね?

しかし、それを長期間で見ていくとそれほど難しくはありません。

1ヶ月で7200kcalを消費しようと思うと、

7200kcal ÷ 30(日)= 240kcal

となりに、毎日240kcalを消費すれば1ヶ月後には1キロ痩せることになります。

240kcalとは、ご飯約1膳(140g)分です。

つまり、毎日ご飯1杯を我慢すると1キロ痩せるという計算になります。

あくまでもカロリー計算だけの話です。

でも、大好きなご飯を我慢するのは難しいですよね。

摂取するカロリーを控えるのと同じように、カロリーを消費する方法、それが運動です。

体を動かし、脂肪を燃焼させることでカロリーを消費することができます。

では、どれだけの運動をすればいいのでしょうか?

消費カロリーを計算する方法を見て行きましょう。

消費カロリーの計算には、「METs (Metabolic equivalents)」(メッツ)という計算式を使用することが多いです。

簡単に言えば、運動強度の単位で、安静時(座っているときや寝ているとき)を1として、その何倍のエネルギーを消費するかで活動の強度を示したものです。

それぞれの活動に数値があり、それを用いて消費カロリーを算出するのです。

代表的な例がこちらです。

METs生活活動 / 運動
2.8 ゆっくりした歩行(平地、遅い=53m/分)
3.0普通歩行(平地、67m/分、犬を連れて)
3.5歩行(平地、75〜85m/分、ほどほどの速さ、散歩)
4.3やや速歩(平地、やや速めに=93m/分)
4.0階段を上る ゆっくり
8.8階段を上る 速く
5.3ゆっくり泳ぐ平泳ぎ
6.0ウェイトトレーニング(高強度、パワーリフティング、ボディビル)、バスケットボール
7.0ジョギング、サッカー、スキー
7.3エアロビクス
10.0水泳(クロール、速い、69m/分)

参考資料:厚生労働科「健康づくりのための運動基準2006改定のためのシステマティックレビュー」)より

この数値を元に、次の計算式を用いて消費カロリーを算出します。

消費カロリー(kcal) = METs X 1.05 × 体重(kg) × 運動時間

例えば、体重55kgの人が、ジョギング(7.0METs)を30分行った場合、

7.0 × 1.05 × 55 × 0.5 = 202.125 (kcal)

約202kcalのカロリーを消費したことになり、これはシュークリーム1個分のカロリーを消費したのと同じ効果です。

この計算式を頭に入れておくと、あなたが通勤で消費するカロリーも計算できます。

体重70kgの人が、30分の通勤(歩行(3.5METs))で得られるカロリーは、

3.5 X 1.05 X 70 X 0.5 = 128.625 kcal

となり、8枚切りの食パン1枚を消費した計算になります。

運動の強さや時間によって消費カロリーは増えますので、例えば、歩く時間をもう30分増やせば、250.25kcalになり倍のカロリーを消費できます。

このように摂取カロリーと消費カロリーを理解することで、どれだけ食べてもいいのか、また、どれほどの運動をしなければいけないのかが明確になり、ダイエットにも役立つのです

まずはこの基本を覚えることがダイエットを成功するかどうかの第一歩になります。

おもしろ例:イタリアを満喫すると何カロリー消費する?

最後にちょっとおもしろい例として、イタリアはフィレンツェに住む知り合いがいて「フィレンツェに観光に来る人たちは、どれほどのカロリーを摂取し、どれだけ消費しているのかと」を例に消費カロリーを計算してみます。

一日中歩き回って、様々な世界遺産を見て、美味しいものを食べる。そんなイタリア旅行の醍醐味を全て計算してみました。

旅行者のモデルは、30歳の女性(55kg)です。

本場のイタリアンを堪能するメニューはこちらです。

朝はイタリアの朝食の定番、クロワッサン(350kcal)とカプチーノ(110kcal)から始めましょう。

ランチはドゥオーモを見ながら、美味しいカルボナーラ(740kcal/100g)をキャンティの赤ワイン(112kcal/150ml)をお供にいただきます。

ミケランジェロ広場から眺めるフィレンツェの夜景をバックに、ディナーにはピッツァ・マルゲリータ(810kcal/300g)を選択。

500mlの美味しいビール(220kcal)とともに舌鼓を打ち、締めのデザートはカフェの香りが香ばしいティラミス(398kcal/136g)で心も身体も大満足です。

美味しいイタリアンの摂取カロリーは、全部で2740kcalになりました。

それでは、一日中歩き回ると、どれほどのエネルギーを消費するのか見て行きましょう。

フィレンツェには様々な世界遺産があります。一日で全てを見るのは不可能ですが、

今回は、まずドゥオーモも見てから、ウフィツィ美術館を周り、ヴェッキオ橋を渡ってミケランジェロ広場というコースを歩くことにしましょう。

ドゥオーモではクーポラ(頂上部分)にも登り、ドゥオーモの頂上からフィレンツェの絶景も堪能します。

クーポラへの階段の登り降りだけで1時間かかるので(登り30分、下り30分)

クーポラへの階段の登り降り

4.0(METs) X 1.05 X 55(kg) X 0.5 = 115.5 kcal (登り)
3.5(METs) X 1.05 X 55(kg) X 0.5 = 101.06kcal (降り)

合計は 216.56kcalになります。

残りは、およそ9時間ほどかけて、ゆっくり歩き回る(2.8METs)計算になります。

よって、

2.8 (METs) X 1.05 X 55 X 9 =1455.3 kcal

を消費したことになります。

階段の登り降りと合わせると、1671.6kcal

30歳の女性の基礎代謝量は1150kcalですので、全ての消費エネルギーの合計は2821.6kcalとなり、摂取カロリーをわずかに81.6kcal上回りました。

さらに、これだけたくさんの美味しい料理を食べたのですから、食事中に消費された食事誘発性体熱産生もかなりあったはずです。

ですから、消費カロリーはもう少し多いかもしれません。

観光するのも大変なエネルギーを使うことがお分かりいただけたのではないでしょうか。

あくまでも一例ですが、ダイエットの計算方法を知っているだけでもおもしろいですよね。

まとめ

ダイエットをしているけど、なかなか体重が減らないという方は、もう一度自分の摂取カロリーと消費カロリーを比較して見てください。

ダイエットに必要なことは、摂取量を減らすか、運動量を増やすかです。

通勤や通学の時など、電車を1駅か2駅手前で降りて歩いて帰るなど、運動による消費カロリーはいくらでも増やせます。

夜のご飯を少し減らすだけでも摂取カロリーは十分抑えられます。

摂取カロリーと消費カロリーを制するものは、ダイエットを制する。

この記事が、皆さんのダイエットの手助けになれば幸いです。