「今年こそはダイエットを成功させるんだ」
「今年こそは夏の海でかっこいいカラダを披露するんだ」
と思っている方も多いのではないでしょうか?
このように、“今年から”ダイエットを始めようとする方でやはり興味を持つのは「EMS機器」です。
EMS機器は、昨年SIXPADやアブトロニクスなどによって世間に認知が広まり、今ではさまざまなEMS器具が販売されています。
「運動することなく、楽して痩せることができる」がEMSの謳い文句ですが、やっぱり気になるのは、「本当に痩せるの?」ということですよね。
今回は、EMS機器が本当に痩せるのかどうか、痩せるメカニズムはどのようなものなのか、解説していきます。
目次
EMS機器でダイエット効果はない?
ちまたではしばしば、「EMSにダイエット効果はない!」と言われていますが、これは、正しくもあり、間違いでもあります。
上記の言葉を正しく言い換えるならば「EMSには通常の筋トレほどダイエット効果はない」となります。
そもそも、EMSとはelectrical muscle stimulation、つまり人工的な電気信号により外部から筋肉をむりやり収縮させる装置です。
今、この記事を読みながら読者の皆さんが座っているか立っているかわかりませんが、腹筋に力を入れることはできますか?
その場合は脳からの電気信号により筋肉が収縮しますが、EMS機器を使用した場合はその筋収縮が外部からの電気信号により起きます。
つまり、無意識に筋肉が収縮されるのです。
これがEMSの基本構造となります。
では、カラダを動かさずにその場で筋肉の収縮を繰り返すだけで、ダイエットが期待できるのでしょうか。
答えはやはり「通常の筋トレほどダイエット効果はない」です。
EMS機器でダイエット効果を得るために必要なこと
EMS機器では、電気信号が届く範囲のみ筋肉を収縮させることが可能です。
つまり、深層部の筋肉は動作させにくいというのがデメリットなのですが、表層部の筋肉であれば普段意識しずらい筋肉を強制的にトレーニングすることができます。
筋トレに「予備疲労法」というトレーニング方法があるのをご存知でしょうか。事前疲労法といったりもします。
これは、上手に鍛えることができない筋肉をあらかじめ丁寧に刺激しておく(ウォーミングアップ)させておくことで、その筋肉をターゲットとして狙いやすくする方法です。
おそらく、EMS機器を用いて皆さんが鍛えたい部位はお腹、腹筋ですよね。
鍛えることで6~8個に筋肉が分裂するシックスパックは腹直筋という筋肉の形ゆえ、形成されます。
ところで皆さん、腹直筋を収縮させることはできますか?
一般的な“腹筋運動”は、腹筋つまり腹直筋を鍛えるための種目ですが、腹直筋を上手に意識できない場合、前ももにある大腿四頭筋という筋肉を用いて腹筋運動を行ってしまいます。
これではいくら腹筋をしても、お腹が6つに割れることはありません。
腹直筋を正しくつかえていないからです。
ここでEMS機器の出番となります。
EMS機器で事前に疲労させる
EMS機器を用い、あらかじめ腹直筋を強制的に疲労させます。
これにより脳が腹直筋の位置を特定し、腹筋運動に置いて腹直筋を使いやすくするのです。
EMS機器により腹直筋を予備疲労させておいて腹筋運動を行う。
これがEMS器具でさらなるダイエット効果を狙う方法になります。
もちろん、EMS機器のみでもダイエット効果は期待できるかもしれません。
しかし、慣れてきてしまえば効果は薄いですし、やはり通常のトレーニングのほうが効果的です。
ぜひ、今回紹介した「EMS×通常のトレーニング」を試してみてください。
低周波EMSと高周波EMSの違い
EMS機器はその周波数により、低周波EMSと高周波EMSに分類することができます。
- 低周波EMS:1,000Hz以下
- 高周波EMS:3,000Hz以上
最も大きな違いは、EMSによる電気信号がどこの深さまで届くか、という話です。
先程上記では、「EMSによる電気信号は表層部の筋肉にしか届かない」という話をしました。
これは、一般向けに販売されている安価な低周波EMS機器のみに言える話です。
つまり、高周波EMSでは深層部の筋肉まで電気信号を届けることが可能なのですが、かなり高額になるので一般家庭で使える高周波EMS器具はほとんどありません。
それぞれのEMS装置が身体にもたらす変化をみてみましょう。
低周波EMS
表層部のボディラインに影響をあたえる筋肉がトレーニングできるので、体型の変化が早いです。
高周波EMS
身体の深層部にある筋肉は姿勢を維持する機能などを備えていますが、これらを正常化することにより姿勢改善によるダイエット効果が期待できます。
深層部の筋肉インナーマッスルとは、よく雑誌などで取り上げられがちですが、これらよりも表層部のアウターマッスルを鍛えたほうが体型の変化やダイエットには効果的なのです。
ですので、ダイエットや筋トレ目的の方が高価な高周波EMSを購入する必要はほとんどないと言えます。
EMS機器でダイエットする際の注意点
最後にもう一度、EMS機器でダイエットするための注意点をまとめていきます。
EMS機器だけでは不十分
どの程度強い気持ちでダイエットに挑戦するのかにもよりますが、EMS機器だけでは不十分になる可能性が非常に高いです。
全く運動をしていなかった方であれば、最初の1ヶ月ほどは効果を感じることが可能かもしれませんが、あくまでもその程度です。
習慣的に運動をされている方にはあまりお勧めできません。
EMS機器×運動をする
ぜひ、挑戦してもらいたいのがEMSと運動の併用です。
特にEMSを腹直筋のウォーミングアップとして用い、腹筋運動の筋トレなどを行う方法は非常におすすめです。
EMSだけではもう効果を感じることができない、という方にはぜひ実践してみてください。
低周波EMSでも十分
高価なものになればなるほど、効果があるんじゃないかと考えてしまいがちですが、より高価な高周波EMS機器はダイエットや筋トレ目的の方であればそこまで必要ではありません。
上記で紹介したような使い方であれば、低周波EMSで十分です。
EMSのダイエット効果を気にされる多くの方が考えていることは、「高価なアイテムに頼って楽をしたい」ということです。
EMSはたしかに高価なダイエットアイテムですが、それだけで痩せるというものではなく
- 食事
- 運動
- 睡眠
の3本柱をしっかりと築き上げて初めてEMSの効果が期待できますので、そこまで高価なものでなくても問題ないです。
おすすめのEMS機器
最後にいくつかおすすめのEMS器具を紹介します。
SIXPAD
あのクリスティアーノ・ロナウドが広告に起用されていることから、かなり有名になったEMS器具です。
腹部に限らず、腕や足など全身に合わせ、器具のレパートリーが豊富です。
バタフライアブス
少し小ぶりなEMS器具ですが、その分様々な部位に汎用することが可能です。
→バタフライアブスでダイエット効果を出す方法。SIXPADとも比較
Vアップシェイバー
タレントのヒロミさんがプロデュースしたEMS器具です。
体幹を締めながら、ピンポイントで電気信号を送ります。
これら以外にも、もっとおすすめのEMS器具があります。
それらについては、価格比較なども一緒に別記事になっていますので、そちらも参考にしてみてください。
まとめ
付けているだけで細マッチョになったりモデル並の体型になるなんてことは、ほとんどの場合考えられないので、先程紹介した、3つを意識しつつEMSを活用してみてください。
そうすることでよりダイエットの効果は実感できるはずです。
何もしないよりはやった方がいいのは明らかですから。興味があるなら一度試してみてください。