自宅での筋トレと聞くとスポーツジムやパーソナルジムと比べて、筋トレ効果が薄いと思う方も多いのではないでしょうか?

ですがトレーニングの質というのは工夫とやり方によって、自宅筋トレでもしっかり効かせて筋肥大させることは可能です。

この記事は自宅でトレーニングを始めるにあたって必要な物、分割法やPOF法などの考え方やメニューなど幅広く解説します。

これから筋トレを自宅で初めてみたい方には新しい知識を、筋トレ歴が長いベテランの方には復習の意味を込めて説明しますので参考にしてみてください。

  

そもそも自宅トレでやるメリットは?

読者の方で都内や都市部に住んでおり比較的近くにジムが点在している場合は、ジムの方が時間短縮と効率的に優れていると思います。

  • ただジムのデメリットとして金額がかかってしまうこと
  • 他のお客さんがいらっしゃるとやりたい種目がすぐにできない

など制約がどうしてもでてきてしまいます。

その点自宅でのトレーニングは費用として筋トレ器具を買う初期投資だけですので金額的に安く上がりますし、やりたい種目をすぐにできるなどストレスが一切ありません。

それに加えて仕事などで忙しい場合なども空き時間を見つけていつでもトレーニングできますし、トレーニング後すぐに食事や仕事、趣味など自宅での生活の一部として筋トレを取り入れやすくなります

本記事を見ている方は自宅での筋トレメニューに困っている方、もしくは自宅で筋トレしようと考えている方などが大半だと思います。

最後まで読んでいただき自宅でもちゃんとしたトレーニングができること、自宅でやるメニュー作りがわかったなど思ってもらえるとありがたいです。

最低限自宅トレーニングで揃えておきたいもの

トレーニングの目的や目指しているものによってトレーニング内容は変わりますが、筋肉を鍛えて筋肥大させたり筋持久力をつけたいなど筋肉を鍛えることには変わりありません

プッシュアップ(腕立て伏せ)などの自重トレーニングなどはトレーニング初期でしか効果は薄く、トレーニング歴が長くなってくると刺激としては足りなく感じるでしょう。

自宅でトレーニングする場合最低限、

  • 重量可変式のダンベル
  • フラットベンチ

は必需品の筋トレ器具です。

その理由としては自重トレーニングのように筋肉が強くなってきた場合、負荷の強め方としては

  • セット数を増やす
  • インターバルを短くする

など収縮回数を多くしたり、セット間のインターバルを短くして筋肉の疲労を抜ける前に始めるなど、筋肥大には効果的ではない方法になってしまいます。

トレーニングをしている方の大半は筋肥大を目的としているため12レップ3セットを基準に考え、そのレップ数以下で筋肉を追い込む必要があります。

そのためメニューを組み立てるために重量可変が可能なダンベルが必需品になってきます。

フラットベンチも重量可変式ダンベルと同様に色々な角度から筋肉に対してアプローチすることが必要なため、種目のバリエーションを増やせるフラットベンチがあるとより筋肉を追い込むことができるのです。

それ以外にも上腕三頭筋や上腕二頭筋の種目を増やすためにWバーや、ケーブルマシンの代用に使えるトレーニングチューブなども特におすすめです。

トレーニングの基本は分割法

トレーニング歴の長い方は自然と分割法という考え方でトレーニングしているでしょう。

分割法を知らない方のために少し説明させてもらいますが、分割法とはトレーニングする箇所を部位で分けていくトレーニング方法です。

筋トレと切っても切れないものに筋肉痛があります。

筋肉痛のメカニズムについては未だ詳しく解明はされていませんが、

トレーニングによって筋肉が損傷し回復している時に起こると考えられています。

筋肉痛がある状態で筋トレをすると挙上重量も下がってしまいますし、なにより筋肉の回復期間を阻害しているので筋肉量が逆に減ってしまうという研究結果もあるのです。

しっかり筋肉を追い込んでも筋肉量が減ってしまうのは本末転倒な話しですし、それではトレーニングする意味がありません。

分割法の基本は筋肉の部位によっての回復期間をしっかり把握して、回復期間に入っている筋肉はしっかり回復させることです。

それぞれの筋肉の回復期間は部位によって差がありますが下記が目安の時間です。

  • 大腿四頭筋や広背筋などの大きい筋肉は72時間
  • 上腕三頭筋、二頭筋、大胸筋や三角筋は48時間
  • 腹筋や前腕筋郡、ふくらはぎの下腿三頭筋などは24時間
注意

あくまでも上記はトレーニングのボリュームや質によって変化してきますので、あくまで目安として考えてください。

上記の回復期間を考慮してメニューを組み立てていくと、ベンチプレスダンベルフライなどの大胸筋を鍛えた次の日は背筋、僧帽筋を鍛えたりすると回復期間をずらせます。

ですがどの種目も共同筋といってメインで鍛える筋肉と共に効いてしまう筋肉があります。

ベンチプレスの種目の場合はダンベルを挙上させるために大胸筋が主として動くのですが、ダンベルを支える為に上腕三頭筋や三角筋前部繊維なども動いています。

どの種目も共同筋として他の筋肉が動いてしまうのは仕方のないことなのですが、正しいフォームで鍛えることによって共同筋への刺激を最低限に抑えることができます

分割法はトレーニングの基本なのでぜひ取り入れてほしいのですが、筋トレの前提として

  • 常に筋肉に対しての知識
  • 正しいフォームの追求

も同時に行い筋トレの質を上げていきましょう。

メニュー組み立てはPOF法

筋トレする部位を日によって分けて考えることは学びましたが、実際のトレーニングメニューを考える際に種目の順番やどの種目をやるのかなど迷ってしまうと思います。

そこで数ある筋トレのテクニックの中から今回はPOF法について解説していきたいと思います。

POF法とはポジションオブフレックスといい関節の曲がりの位置という意味です。トレーニングの中で一番伸びている位置から一番収縮している位置までの全可動域を鍛えたいとは誰もが思います。

ですが、実際にはアームカールなどの場合筋肉が伸びている位置から最大収縮の位置まで動作すると、体から最も離れる中間位置が一番負荷のかかる位置になります。

このように実際に全可動域を鍛えようとしても関節の角度や種目によって負荷の強い位置は変わってしまいます。

POF法は可能な限り全ての範囲を鍛えるようにし、1つの筋肉を3つの可動範囲種目に分けてトレーニングする方法です。

3つの可動範囲種目というのは

  • ミッドレンジ種目
  • ストレッチ種目
  • コントラクト種目

に分けられ、種目の順番も上記の順番でトレーニングすることが最も効果的と言われています。

ミッドレンジ種目

ミッドレンジ種目とは中間位置で最大負荷がかかる種目で比較的高重量を扱える種目です。

ほとんどのミッドレンジ種目はコンパウンド種目と言い、2つの関節が可動するため筋トレの1種目目に行いできるだけ重たい重量を扱うようにしましょう。

筋肥大がトレーニングの目的だとしてもミッドレンジ種目のように筋力強化を主とした種目も取り入れることにより、筋肉の成長に必要なテストステロンなどのホルモンの分泌も増えるため非常に重要な種目です。

ストレッチ種目

次に行うストレッチ種目は筋肉が伸びている状態で最大負荷のかかる種目になります。

わかりやすくいうとダンベルで行うダンベルフライのような筋肉が伸びれば伸びるほど体から離れていき、どんどん負荷が強くなっていく種目だと考えてください。

ストレッチ種目の最大の目的はエキセントリック収縮といい、筋肉が伸ばされながらブレーキをかける刺激を筋肉にいれることが可能なことです。

エキセントリック収縮によって筋線維に傷が入り、より筋合成を促進するという特徴があります。

筋肉痛を引き起こすのはストレッチ種目と言われているように筋肥大を目指す場合、絶対に外せないのはストレッチ種目ということは覚えておいてください。

コントラクト種目

最後にコントラクト種目は最大収縮位置で最大負荷になる種目です。

上腕二頭筋の種目でコンセントレーションカールのように体を前傾させ、ダンベルが最大収縮の位置で体から一番離れるような種目は全てコントラクト種目にあてはまります。

コントラクト種目の目的は筋肉に溜まる乳酸などの代謝物を溜め込むことによって、筋肉に対して科学的負荷をかけて筋肥大を目指す考え方です。

筋肉に対する負荷は筋線維の損傷による超回復と科学的負荷による筋肥大があるため、コントラクト種目でしっかりパンプさせて終わることでより筋合成を促す効果があります。

実際にPOF法をトレーニングメニューに取り入れ、自宅でやろうとすると工夫が必要になってきます。

マシントレーニングのように色々な角度から刺激をいれたり、ケーブルのように負荷が全範囲で抜けない種目などは取り入れることはできません。

ですが自宅でおこなうトレーニングでも体の角度、チューブの活用など色々な方法でPOF法は可能ですので、具体的な例はこれからご紹介します。

自宅用筋肉トレーニングメニュー例

それでは実際に分割法とPOF法を組み合わせたトレーニングメニュー例を参考までにご紹介いたします。

おすすめの分割法は

  • 背中

の5部位ワンセットやもっと細かくしていくなら

  • 胸と上腕三頭筋、人によって三角筋前部線維
  • 背中と上腕二頭筋。人によって三角巾後部線維
  • 肩(ショルダープレスなどのミッドレンジと三角筋中部線維メイン)

などの4部位ワンセットで筋トレする方法があります。

4部位の方は一緒に動く共同筋も一緒に鍛える方法ですので非常に効率的でおすすめですが、種目数を厳選していかないと時間がかかってしまいます。

上記に紹介した2つの分割法はあくまで一例で、足を2つに分けて

  • 大腿四頭筋の日
  • ハムストリングスとふくらはぎの日

で分けている方もいます。

分割法の方法に答えはなく自分自身の生活スタイルと組み合わせの好みによって変わってきますので、自分にあった分割法を試行錯誤してみてください。

例として胸の日は、

などを基本に考えていきましょう。

ミッドレンジ種目はダンベルベンチプレスでしっかり高重量を扱い筋力UPを狙いにいきます。

自宅にあるのがフラットベンチではなくインクラインベンチの場合はダンベルベンチの後にインクラインプレスをいれて大胸筋上部を狙いにいきましょう。

その他にもフラットベンチ上で体育座りのように膝を立てて腰を浮かし、大胸筋下部を狙うデクラインプレスを入れておくと大胸筋下部を自宅でもしっかり追い込むことができます。

ストレッチ種目は一般的なダンベルフライで組んでみましたが、毎回同じ種目では筋肉が慣れてしまい刺激が入りづらくなってきます。

そういう時は停滞期を打破する目的でプルオーバーに変更してみたり、

ダンベルフライに加えてインクラインダンベルフライなども組み込んでみましょう。

最後のパンプアップ目的でコントラクト種目をいれるのですが自宅でできる種目としてチューブを使う種目が効果的です。

一般的にケーブルクロスオーバーやバタフライマシンなどのマシン種目のように、チューブをドアや懸垂機があればそれに引っ掛けます。

あとはマシン種目と同様にトレーニングするだけですので、トレーニングチューブも自宅にあると非常に重宝します。

他の部位に関しても自宅でできるミッドレンジ種目、ストレッチ種目、コントラクト種目はありますが、自宅でやるにはチューブや角度を変えてみたりと色々な工夫が必要になってきます。

[say name=”なべ光” img=”https://kintore-diet.info/wp-content/uploads/2018/09/ff1fe696e5480c7bd56f799abaf99892-e1406926472866.jpg” from=”right”]POF法のそれぞれの種目が何を狙っているのかさえしっかり抑えておけば、どの種目が当てはまるのかがわかってくるので自分なりのメニューを考えてみましょう。[/say]

まとめ

自宅で筋トレする時に必要な考え方などを説明させてもらいましたがわかりましたでしょうか?

自宅で行うトレーニングもジムで行うトレーニングも基本的には分割法、POF法など考え方は同じです。

違いとしてマシンのような豊富な機械がなく様々な角度から鍛えるのが難しいと考えている方も多いことでしょう。

ですが自宅トレーニングの質に関してはやり方や工夫次第でジムでの筋トレと変わりはないと考えています。

まだまだ説明したいことはたくさんあるのですが、それはまた別の記事で説明してますので他の記事もぜひ読んでもらえると幸いです。

最後まで読んでいただきありがとうございました。