皆さん、睡眠前のサプリメントって何か摂られてますか?
睡眠中はその時間だけ絶食状態が続くので、その前に栄養を摂取しておくかが大切になります。
その睡眠前の栄養として人気があるのが「ZMA」というサプリメントです。
徐々に日本でも有名にはなってきていますが、まだまだ他のサプリメントよりは馴染みがないサプリなので、知らない人も多いかもしれません。
海外ではとても有名なサプリメントなんですけどねー。
この記事では、そんなトZMAの特徴や効果、おすすめのサプリなどを紹介します。
目次
ZMAとは
今でこそ「ZMA」という名前で知れ渡っていますが、ZMAは単体の栄養素を指す名前ではありません。
これはもともとビクター・コンテという人物がカリフォルニアで経営する栄養補助食品会社「BALCO」で開発されたサプリメントです。
「Zine Aspartate、Magnesium Aspartate」
つまり
- アスパラギン酸亜鉛
- アスパラギン酸マグネシウム
を配合したものを主成分としビタミンB6を配合した形、これがZMAです。(Z-亜鉛、M-マグネシウム、A-アスパラギン酸)
これが後々の研究から、
- ホルモン分泌に効果的である
- 深くい睡眠を促す効果がある
が分かると、ボディビルダーの間で人気が爆発し、今では多くの会社(日本でも)このZMAが開発されるようになりました。
では、実際に亜鉛、マグネシウム、ビタミンB6の配合が、なにに効果的なのか、なぜ効果的なのか詳しく解説していきます。
ZMAの主な効果
そんなZMAの主な効果としては
- ホルモン分泌活性
- 睡眠改善
- 筋分解抑制
この3つが上げられます。
ホルモン分泌活性
最も期待されているのがこちらの効果です。
コチラの効果を裏付けるのによく使われている論文が西ワシントン大学の研究です。
NCAA2部のフットボールチームの12人に対し、ZMAを8週間に渡り投与。これは就寝前に摂取します。
一方で他のグループにはプラセボ(偽薬)を投与しました。
この8週間の実験の結果は以下のようになりました。
- ZMAグループとプラセボグループを比較したところ、ZMAグループで2.5倍の筋力向上が確認された。
- プラセボグループでは10%のテストステロン上昇が確認されたが、ZMAグループでは30%テストステロンが上昇した。
こちらはwikipediaにも載っている内容ですので良かったらどうぞ。
ただ、この研究に参加した一人の科学者がZMA開発と販売をしている会社と結託し、研究資金を援助されていた可能性があるとしてしばしば議論されて、
ZMAの有意な効果を確認できなかったという論文もあります。
実際の論文はこちら
なので、まだまだこれからの研究に期待ということになりますが、それなりに期待はできるかと。
睡眠改善
こちらは特に亜鉛による効果です。
亜鉛の不足による睡眠障害(深い睡眠であるノンレム睡眠の時間が減る)現象が当時アメリカで問題となっていましたが、それを解決に導いたのがZMAです。
というよりは、当時不足がちだった成分を配合して作った複合サプリメントがZMAだったんですね。
これの摂取により睡眠を改善させることが多くの研究で裏付けされており、ホルモン分泌活発効果もあることから睡眠前に摂取することが常識となりました。
筋分解抑制
こちらは申し訳程度の効果ですが一応紹介させていただきます。
人間の身体はエネルギーを産み出すために自分の筋肉を分解する場合があります。
この分解を「異化」とよび、逆に合成されることを「同化」と呼びます。
1日を通して異化の割合が同化を上回ったら筋肉量はダウン。
逆に同化の割合が上回ったら筋肉量はアップするので、同化つまり筋合成を高めていくかが大切になります。
そこでZMAですが、まずホルモン分泌を促し筋合成を活発にする効果がありますので同化の割合が増えます。
さらに加えて期待されている効果が筋分解抑制。つまり異化の割合を抑えるのです。
これらの効果により最終的に同化と異化を比較すると同化が高まる傾向にあるため、筋肉の発達にZMAが必要と言われているわけです。
しかし、ZMAの基本の摂取タイミングは就寝前。
就寝中は基本的に同化が活発になるために、ここで異化を抑制してもその効果はたかが知れているので、”申し訳程度の効果”と表現させて頂きました。
ZMAはまだまだ未知数な部分も多い
いかがでしたでしょうか。
ZMAについては正直なところエビデンスがあまり確立していない印象ですが、すごく人気があることが謎です。笑
それでもそれなりに効果を実感している人がいるから人気があるのだと思いますが、エビデンス的に考えるとまだまだ未知数なサプリです。
それに、あくまで推測になりますが、亜鉛、マグネシウムといった栄養素の摂取が不足していて、普段の食事から多くの品目を摂取出来ていない(栄養素が偏っている)場合はZMAを摂取することはおすすめです。
しかし、通常の食事でしっかりと栄養素を摂取できている場合はZMAの摂取はあまり効果がないかもしれません。
なので、摂取に関しては自分が上記の成分が不足しているかどうかで考えるのが1番いいでしょう。
ZMAの副作用と摂取量
ZMAに含まれているものは全て自然由来の栄養素ですので、副作用と言うものはありません。
しかし、ミネラルの過剰摂取による健康被害は否めませんし、過剰摂取したからといって筋合成がより活発になるサプリメントではありませんので、推奨量をしっかりと守って摂取することをおすすめします。
財布にも優しくないですしね。
ZMAのオリジナルの構造は
- 亜鉛:30mg
- マグネシウム:450mg
- ビタミンB6:10.5mg
です。
多くの会社から販売されているサプリメントも基本的にはこの構造になっていますので、自分でそれぞれの栄養素を買って配合する際も上記の比率で摂取すれば問題ありません。
ZMAを摂取する場合のタイミングや注意点
ZMAの効果を最大に高めるために、摂取する上でいくつか注意しなければいけないことがあります。
それが
- 空腹時の摂取が好ましい
- カルシウムとの摂取を控える
この2つです。
空腹時の摂取が好ましい
ZMAに含まれる栄養素を上手に吸収するためには、空腹状態。
つまり胃が全力でZMAの吸収に集中できるタイミングが好ましいです。
カルシウムとの摂取を控える
カルシウムは亜鉛の吸収を阻害する効果があるために、同時に摂取することはあまり好まし受かりません。
寝る前のプロテインを牛乳で割ってZMAと一緒に飲む、などをしている方は注意が必要です。
僕としては「空腹時の摂取」がかなり難しいと考えています。
というのも睡眠前にはしっかりと栄養を摂取したいので、食事もがっつりになります。
もちろん睡眠直前に夕飯を食べることは睡眠を阻害してしまうために好ましくないです。
しかし、それでも睡眠2時間前に摂った食事がまだ腹の中にある状態で眠るというのが、睡眠状態で栄養を救急し続けるために好ましい状況です。
ZMAを効果的に摂取するためには、ここで空腹状態を作らなければいけませんので、ジレンマですよね。
なので最悪、プロテインぐらいなら一緒に摂取してもZMAの吸収の阻害は最小に抑えられるはずです。
つまりは、プロテイン(牛乳割りはNG)とZMAを睡眠前に摂取。これが個人的に最善かと思います。
あくまでも、個人的にはですけどねー。
おすすめのZMAサプリメント
では、最後に今まで紹介してきたZMAのおすすめのサプリをいくつか紹介します。
基本的には成分が同じでアレば効果も同じですので、上記で紹介した配合率に近いZMAサプリメントの中で安価なものを選べば失敗はありません。
DNS社 – ZMAスーパープレミアム
おそらく日本国内で最も入手が簡単なZMAサプリメントです。
国産で安心、アンチドープもクリアです。
Now社 – ZMA・スポーツリカバリー
海外からはアメリカのNowfoods社のZMAをおすすめします。
信頼できる大手サプリメントメーカー発ということと、シンプルな構造がおすすめする理由です。
成分の配合率だけオリジナルに近いものであれば特にサプリメント同士での違いはありませんので、入手しやすいものを選んで頂いて問題ありません。
まとめ
以上、ZMAでした。
エビデンスがあまりしっかりしていないのが悪印象があるかもしれませんが、多くのボディビルダーが使っているという実績を見ると人気サプリメントである理由が分かります。
実際に効果を感じている人もいるようですし、「まずは自分で試してみる」というのがやっぱりサプリメント選びの基本ですね。
科学で証明できることなど、ほんの僅かですので、まずやってみる精神で、実践していくことをおすすめします!