上半身のトレーニングと言うと、胸・背中・腹筋につい目が行きがちで、胸や背中を鍛える際に一緒に鍛えているから肩をわざわざ別にやるのは…と言う人も多いのでは?

しかし、肩をしっかりと鍛え大きくすることで、服を着た状態でも、男らしい逞しいシルエットにより近づきやすくなります。

ここではそんな肩のトレーニングを厳選して10個にまとめました。

筋トレ初心者はもちろんのこと、ある程度筋トレをしている人もにも参考になる部分があると思うので、是非参考にしてみてください。

  

肩を形成する三角筋とは

肩を多く大きな筋肉は三角筋と呼ばれ

  • 前部(鎖骨部)
  • 側部(肩峰部)
  • 後部(肩甲棘部)

の3つに分かれます。

それぞれ動きが異なり筋繊維の方向も異なるため、前部・側部・後部をバランス良く鍛えて行くことが、カッコイイ肩作りのポイントになります。

胸や背中と一緒にトレーニングしている場合では三角筋の一部だけのトレーニングになってしまうと言うことです。

プレス系種目とレイズ系種目

肩のトレーニングでは、大きく分けてプレス(押し上げる)タイプのトレーニングと、レイズ(引き上げる)タイプのトレーニングがあります。

プレス系種目には、後に紹介するダンベルショルダープレス、バーベルショルダープレスなどがあり、主に三角筋前部と中部に刺激が入ります。

多関節種目のため、上腕三頭筋、大胸筋上部なども動員するため、高重量を扱えるのが特徴です。

対して、レイズ系種目には三角筋側部を鍛えるサイドレイズ、三角筋後部を鍛えるリアレイズなどがあり、プレス系ほど重量は扱えませんが、

ピンポイントで刺激を入れる事ができる他、ベンチ台の角度を変えてトレーニングも行う事が出来るためバリエーションに優れます。

なので、基本的に肩のトレーニングではプレス系の種目とレイズ系の種目を合わせたメニューを組むのが一般的です。

肩のトレーニングの注意点

肩は非常に複雑な構造になっているので、1度痛めてしまうと癖になってまた痛めてしまうことも多い部位です。

なので、初心者の人は特にですが、肩のトレーニングはあまり無理をしないということは頭にいれておいてください。

そのためにはフォームを固めることは勿論ですが、重量にこだわらないということも大切です。

では前置きが長くなりましたが、おすすめの肩のトレーニングを紹介していきます。

まずは、肩のトレーニングの王道であるダンベルショルダープレスから。

前部・側部に刺激を入れるダンベルショルダープレス

やり方

①ダンベルをもちベンチに座ります。手を正面に向けて、肩の位置からスタートします。

②上でダンベルが触れ合うようにやや内側に入っていくような軌道でダンベルを挙上します。

③開始位置へゆっくりと戻っていきます。

ダンベルショルダープレスの特徴・注意点

肩のトレーニングメニューでは初心者から上級者まで取り組んでいるのがダンベルショルダープレスです。

前部・側部に刺激を入れることができます。

立って行うことも可能ですが、背もたれのあるベンチ台の上に座ることで身体が安定して重量を上げることもでき、動作も安定します。

またバリエーションとしてバーベルで行う事も可能です。(バーベルショルダープレス)

注意点としては、ダンベルを下ろす際に、あまり深く肘を下げてしまうと肩に上手く効かせることができません。

それに肩を痛めてしまう可能性があります。

なので、肘は大体床と平行かそれより少し下げたくらいがちょうどいいでしょう。

また、ダンベルショルダープレスやバーベルショルダープレスは比較的高重量を扱うことができる肩の種目です。

しかし、いきなり高重量に設定してしまうとフォームが崩れて怪我の原因になります。

フォームが固まるまで、見栄など貼らず比較的軽い重量で行うようにしてください。

前部をより刺激できるアーノルドプレス

やり方

①ベンチに座り手の甲を外側にに向けて胸の辺りでダンベルを両手に持ちます。

②そのまま手首を回転させながら(手の甲を前側)真上にダンベルを上げ止めます。

③ゆっくりと逆回転させながら、(手の甲が後側)下ろして元の位置に戻します。

アーノルドプレスの特徴・注意点

ダンベルを挙上する際に、ひねりの動作を加えて行うものをアーノルドプレスといいます。

(アーノルドシュワルツネッガー、シュワちゃんがよくトレーニングに取り入れていたことからこの名前が付いたそうです)

開始位置で手の甲が身体に向いた状態からスタートし、終了位置はダンベルショルダープレスと同じになります。

側部の関与が少なくなりますが、前部により強く刺激を入れる事ができ、また大胸筋上部も合わせてトレーニングを行うことができます。

注意点としては、アーノルドプレスも座位でも直立でもどちらもでできる種目ですが、直立では少し注意点が必要です。

直立で行った場合、フォームが安定しないと三角筋への負荷が逃げるだけではなく、余計な部位にも力が入ってしまう可能性があります。

それを防ぐためにも、できるだけ初心者の人などはベンチを使うようにしてください。

また、トップポジションの位置では完全に肘と肩をロックしないようにして伸ばしきらないようにしてください。

完全に肘と肩をロックアウトしてしまうと、上腕三頭筋で支える形になってしまって、三角筋への刺激が緩んでしまいます。

肩全体に刺激が入るバックプレス(バーベルショルダーバッグプレス)

やり方

①肩幅の約1.5倍程度の広さでバーを握ります。

※動作中は腕に対してバーベルを垂直に保ちます。

②手首を真っ直ぐにして、ラックからバーを外します。

※頭や首を前に倒さず、首の後ろにバーをゆっくりと下ろします。

③肘をロックしないよう、バーを肩の上まで押し上げます。

バックプレスの特徴・注意点

顔の前を通して大胸筋上部あたりまでバーベルを下げて、挙上を行うフロントプレスと異なり、バックプレスはバーベルの軌道が、身体の後頭部を通過して行う動作です。

フロントプレスより側部への刺激が大きく、また後部にも刺激が加わります。

注意点としては、肩関節の可動域が狭い方が間違ったフォームで行ってしまうと、故障怪我のリスクにつながってしまいます。

また重量が重すぎるとそのリスクは大きくなるだけではなく、身体全体を使って挙げようとするため、効果的にか肩のトレーニングが出来なくなります。

最初のうちは軽い重量でゆっくりと、丁寧に行っていきましょう。

三角筋前部を集中的に鍛えるフロントレイズ

やり方

①ダンベルを持ち、足は肩幅程度に広げ、膝を軽く曲げて立ちます。

②動作中は腕を軽く曲げ、肘を固定させたまま行います。

③身体を真っ直ぐに保ちつつ、肩の高さまで持ち上げ、トップの位置で軽く静止後、ゆっくりと元に戻ります。

フロントレイズの特徴・注意点

三角筋前部を集中的に鍛える事が出来るのがフロントレイズです。

ダンベルを使用して行いますが、片手ずつでも行うことが可能です。

バリエーションとして、ベンチ台に座って角度を付けて行う、インクラインフロントレイズや、バーベル・ケーブル・プレートでも行う事も可能です。

注意点としては、チートなどの勢いを使って行わないことです。

最後の1レップや2レップは、体全体を使いチートを行うこともありますが、初心者の人はやる必要はありません。

また、動作の際に肩が上がってしまう人がいますが、そうすると僧帽筋に効いてしまい、肩への負荷が逃げてしまいます。

自然と肩が上がるのは問題ないですが、重量などが重すぎて肩が上がってしまう場合は十分注意してください。

三角筋側部を集中的に鍛えるサイドレイズ

やり方

①手の甲が外側を向くようにダンベルを持ち、足は肩幅程度に広げ、膝を軽く曲げて立ちます。

②動作中は腕を軽く曲げ、肘を固定させたまま行います。

③身体を少し前傾(真っ直ぐでも可)に保ちつつ、弧を描くように、肩の高さまでダンベルを持ち上げます。

④トップの位置で軽く静止後、ゆっくりと元に戻ります。

サイドレイズの特徴・注意点

三角筋側部を集中的に鍛える事が出来るのがサイドレイズです。ラテラルレイズとも呼ばれます。

三角筋側部により強い刺激を与える為には、トップの位置で親指が下を向くように手を返します。(小指が少し上)

注意点としては、重量が重すぎると僧帽筋で挙げてしまうので重量設定には注意が必要です。

サイドレイズは高重量を求めるというよりは、低重量・高回数でパンプ狙いの種目なので、大体15レップ前後できる重量で行うがオススメです。

また、動作を行う際の体勢は、基本的に真っ直ぐ立って行うことが多いですが、少し前傾をさせるとより三角筋中部にダイレクトで効かせることができます。

ダンベルを上げる位置ですが、肩より上げてしまう負荷が逃げてしまうので、平行か気持ち下くらいを意識するといいでしょう。

三角筋後部を集中的に鍛えるリアレイズ

やり方

①手の甲が外側を向くようにダンベルを持ち、足は肩幅程度に広げ、膝を軽く曲げて立ちます。

②床と身体が水平になるように身体を倒します。

③動作中は腕を軽く曲げ、肘を固定させたまま行います。

④身体を真っ直ぐに保ちつつ、弧を描くように、肩の高さまでダンベルを持ち上げます。

⑤トップの位置で軽く静止後、ゆっくりと元に戻ります。

リアレイズの特徴・注意点

三角筋後部を集中的に鍛える事が出来るのがリアレイズです。リアデルトレイズとも呼ばれます。

ベンチ台に座った状態で行うシーテッドリアレイズも同様に三角筋後部を鍛える事ができます。

注意点は、肩甲骨を開いたまま行うことで、三角筋後部への刺激が逃げないようにし、また腕を挙げる際には、後方へ動かないようにします。

腕を上げるというよりも肩で上げるイメージをするとわかりやすいはずです。

また、リアレイズの場合は立って行っていいですし、座って行ってもどちらもでもいいです。

1度両方行ってみて、自分でやりやすい方を選んで行ってみてください。

ボクは、基本的に座って行うシーテッドリアレイズでやることがほとんどです。

三角筋の前部・側部に刺激するアップライトロウ

やり方

①バーベルを15〜20cm程度の幅で握り、足は肩幅に広げて立ちます。

②バーベルが身体の近くを通りながら腕のみを動かし、肘がバーや手より上となるように顎の高さまでゆっくりと上げます。

③元の位置に戻します。

アップライトロウの特徴・注意点

アップライトロウは三角筋の前部・側部に刺激を入れることが出来る種目で、上方へ持ち上げる動作が入るため僧帽筋も合わせてトレーニングが出来ます。

握る幅を広くすることで、三角筋側部により刺激を与える事ができます。

バリエーションとして、ダンベル・ケーブル・プレートでも行う事も可能です。

注意点は、肘でバーベルを上げるということです。

動画をみて貰うとわかるかと思いますが、トップポジションでは肘が1番上に来ていますよね?

これが手や腕が上になっていたりすると、肩への刺激が全くなくなり肩のトレーニングではなくなってしまいます。

あくまでも、肘でバーベル上げ、肘がバーベルや手などよりも上になっていることを確認してながら行ってください。

三角筋後部を集中的に鍛えるリアデルト(マシン)

やり方

①肩の高さと、グリップが同じ高さになるようにマシンを調整します。

②グリップを握り、肩甲骨がつくようにグリップを水平に引き、ゆっくりと開始位置へ戻していきます。

リアデルトの特徴・注意点

リアデルトは三角筋後部を集中的に鍛える事が出来るトレーニング種目で、基本的にマシンを使って行います。

注意点は、反動を使ってしまうと他の筋肉の関与が大きくなってしまうので、ゆっくりと丁寧におこないましょう。

動作中は胸をシートに付けておきます。

番外編 逆立ち腕立て伏せ

https://www.youtube.com/watch?v=JOiWBKRbaEs

やり方

①手幅は肩幅より広めにセットして、壁に向かって逆立ちをして足を伸ばします。

②身体を一直線にし、安定させた状態から肘を曲げて、身体をゆっくりとおろして行きます。

逆立ち腕立て伏せの特徴・注意点

床ではなく、壁に逆立ちして寄りかかって腕立てを行う、逆立ち腕立て伏せです。

安定させること、動作を行うこと自体が難しいので初めのうちは補助者がいてサポートしてもらってもいいと思います。

また、頭の位置に何かクッションになるようなものがあると良いです。

周りを注意したうえでおこないましょう。

【参考】僕が行っている肩のメニュー

ちなみに参考までに今ボクが行っている肩のメニューを紹介します。

ずっと同じメニューではないので、多少の変わることもありますが、基本的にこの4種目です。

メニュー(メインセット)

ダンベルショルダープレス→4セット

フロントレイズ→2~3セット

サイドレイズ→2~3セット

リアレイズ→2~3セット

基本的にはこの4種目ですが、ダンベルショルダープレスをバーベルショルダーバッグプレスにしたり、

フロントレイズをフロントバーベルプレスにすることもあります。

結構、気分で変えることが多いんですよねー。

また、胸の日と同じ日に行う時はもう少し種目やセット数を減らしたりしています。

まとめ

肩の筋肉とは言ってもそれぞれ動作が異なるため、異なる筋肉と言っても過言ではない三角筋。

胸や背中だけではなく、しっかりと肩を鍛えることでバランスの良いカッコイイ身体に仕上がります。

また肩関節はさまざまな方向に動く反面、その分不安定な関節です。しっかりウォームアップを行い、

怪我や故障につながらないように、気をつけてトレーニングを行っていきましょう。