筋トレをして、便秘になったことはありませんか?でも、それとはまったく逆に「便秘解消のトレーニング」も存在しています。
同じトレーニングで、便秘にも便秘解消にもなってしまうのでしょうか…?
答えは、「一部のトレーニングは便秘の解消につながるが、筋トレは便秘になりやすい」ということ。
また、食生活は便秘に大きな影響を与えます。筋トレと食事は密接なつながりがあるので筋トレと便秘は切っても切り離せない関係にあるのです。
この記事ではそんな筋トレと便秘の関係性について紹介しております。
便秘のメカニズムを知って、気持ちよく筋トレをしていきましょう!
目次
そもそも便秘って何?どんな時が便秘?健康への被害
例えば、こんなときは便秘かもしれません。
- 排便が毎日出ない
- 量が少ない
- カタい
- どうもすっきりしない、残便感がある
- イライラする
- ストレスがたまる
- 痔になる
- だるい
- 肩がこる
- お腹が痛くなる
便は大腸で作られます。そして、腸内に便がたまった状態を便秘と言います。
健康な人の便は80%が水分でできています。
残りは
- 食べかす
- 腸内細菌
- 腸粘膜
がはがれたものでできています。これらの成分の変化が、便秘に大きく影響します。
腸内にたまった便は、悪玉菌の大好物です。
悪玉菌とはクロストリジウムやウェルシュ菌などの腸内細菌のことを言い、これらの悪玉菌が増殖するときに腸内のタンパク質を腐敗させ、人体に有害な物質を発生させます。
その中には発がん物質や、発がん促進物質も含まれているのです。
この有害物質が腸壁から血液中に溶け込み、体全体にいきわたり、高血圧、糖尿病、高脂血症、動脈硬化などの生活習慣病が発症しやすくなってしまいます。
便秘は心にも体にも悪影響を及ぼしてしますので便はためずに出すことが大切なのです。
筋トレをしている人が便秘になる主な原因はこの5つ
便秘は
- 便そのものに原因があること
- 腸の機能が低下すること
この2つのどちらかで起こることが多く、また、食生活やストレスが、深くかかわっています。
なので、適度な筋トレは便秘解消につながりますが、過度な筋トレは便秘につながることもあるのです。
では具体的に筋トレとどのような要因で便秘の原因となってしまうのか。
筋トレをしている人の便秘になりやすい要因は下記の5つです。
水分不足になっている
汗をかいたまま水分補給をしないと体内の水分が不足してしまいます。
便の多くは水分でできているので、体内の水分が不足すると、便に含まれる水分も減少。
便の水分が不足することで、便が固くなり、出にくくなってしまいます。
筋トレは多量の汗をかいたり、減量をする際に「水抜き」といって、水分摂取を制限する場合がありますよね?
この、減量やダイエットでの過度な水分制限が、便秘につながってしまうのです。
また、筋肉量が増えると、より多くの水分を筋肉が保持できるようになるのですが、それによりたくさんの水分が筋肉に必要になるので、水分が不足しがちになります。
なので、できるだけ筋トレをしている方は筋トレをしている方よりも多く水分を摂取する必要があるわけです。
ただ、僕も便秘がちなので、こまめに水分をとるようにしていますが、一度に大量にとると、トイレの頻度が上がってしまうので、「少量をこまめに」というのを心がけています。
食物繊維が不足している
便は食事の栄養分が体内に吸収できなかった食べかすです。
食物繊維は、吸収することができないので、便となって排出されます。つまり、食物繊維を多くとれば便秘解消につながります。
便秘気味の人は、日頃の食生活を振り返ってみてください。筋肉に大切なタンパク質の摂取だけに気を取られて、食物繊維をとらない事はありませんか?
タンパク質は体内に吸収されるので、便ができにくく、なかなか排出されません。
なので、食物繊維などを全く摂取しないでタンパク質ばかりとっていると、便秘になってしまいます。
特に減量、ダイエットは、食事を制限するので、便の量が減ってしまい、便秘になりがちなるので十分注意しましょう。
僕は減量中は食物繊維が豊富な海藻類やあとはサプリメントで難消化性のデキストリンなどを摂取しています。
これならコーヒーなどに入れても味がないので食物繊維を手っ取り早く摂取できるのでおすすめです。
また余談ですが、タンパク質は体内で吸収されずに大腸に行ってしまうことがあります。
そうなると、悪玉菌のエサになってしまいます。
このときのガスがオナラを臭くしている原因です。筋トレをすると屁が臭くなる原因は、これです。
トレーニングに夢中でトイレへ行っていない
自由にトイレに行く時間はありますか?
- 時間がない
- 会議が多い
- ずーっとデスクワークをしてい
- そもそも恥ずかしい
- トレーニング中はトイレを我慢する
などトイレに行けない理由はたくさんあるかもしれません。
しかし、日々の生活の中で排便リズムが崩れていると便秘になってしまう可能性はかなり高くなります。
便意は脳からの指令ですが、便意を感じても排便ができないと、この脳からの指令を受け取りにくくなってしまいます。
排便のリズムが不定期の人はどうしても便秘になりがちです。
どうしても行けないときはしょうがないですが、筋トレ中にちょっとくらい休憩して行ったからといってなんの問題もありませんから。
トレーニングに夢中になってトイレのリズムなどが崩れないようにしましょう。
ストレスが多い
人間関係や仕事など、現代社会はストレスが多いです。
また、筋トレをしていてもストレスを感じるときはないですか?
ストレスを多く抱えていたり、緊張が続き、リラックスできないなど、ストレスが多い人は、そのストレスが腸にも影響を与えてしまいます。
これは、けいれん性便秘と呼ばれ、腸がけいれんを起こしてしまうのです。
腸はぜん動運動(ゆるんだり、縮むことを繰り返すこと)をすることで、便を外へ外へ送り出しています。
ストレスを受けると、結腸と呼ばれる部位がけいれんを起こしてしまい、便が出にくくなってしまいます。
初期では腹筋が原因になる場合もある
腹横筋や腹筋を鍛えると便秘の解消になります。
しかし、初期の段階では、腹横筋が発達して内臓が正しい位置に戻される際に、便秘になってしまうことがあります。
腹筋が筋肉痛になることで便が出にくくなることも…
ただ、これは一時的なものなので、便秘の主な原因となるのは、他の要因が大きいですが、一応覚えておいて損はないかと。
筋トレをしている人のための便秘解消法5選
便秘の原因が大きな原因はまとると
- 食生活
- ストレス
この2つです。
逆に言えば、筋トレをすることで、食生活の改善やストレス解消をして、便秘を解消することもできます。
特に、食事はトレーニングと同じくらい重要です。
日々の生活でバランスの良い食事を取れていれば、筋トレの効果を向上させ、さらには便秘の解消にもつながります。
ただ、大前提として「定期的に排便する習慣がないと、何をやっても効果が出にくい。」というのはありますが。。。
どんなに食生活に気を遣っても、そもそもトイレに行かないと意味がありません。
一日一回でいいので、「トイレは毎日この時間!」と決めて、排便のリズムをつくりましょう。
それでも便秘が解消しない人は、次に紹介する5つのポイントを意識してみましょう。
食物繊維を多くとる
食物繊維には不溶性食物繊維と水溶性食物繊維があります。
水溶性食物繊維は便を柔らかくしてくれるので、便秘解消には水溶性食物繊維を摂取するのがおすすめです。
- レタス
- 海藻類
- キウイフルーツ
- アボカド
- モロヘイヤ
ただし、食物繊維は多ければ多いほど良いわけではありません。
カルシウム等のミネラルも一緒に排泄されてしまうので、生の野菜や乾燥した海藻を上手に組み合わせて摂取するようにしましょう。
便秘以外の効果
食物繊維をとるメリットは、もう一つあります。
食物繊維は栄養の吸収を緩やかにしてくれるので、食べた食事がゆっくりと体に吸収されていきます。
人間の体は、栄養が枯渇すると、筋肉を分解してエネルギーにしてしまいます。
この現象をカタボリックといいますが、食物繊維をとることで、
ゆっくりと体に栄養が吸収されるので、カタボリックを防ぐことができます。
なので、食物繊維をとってから30分以上経って食事を始めると、吸収がゆっくりになるのでおすすめですよ。
もし食事から難しいようなら上記で紹介したようなサプリなどを活用するのもおすすめです。
脂質をとる
増量期は、適度な脂質も摂取しないと、体重が増えていきません。
脂質はエネルギーにもなりますが、ホルモンや細胞膜の成分になるので体にとっては必須の栄養素です。
ホルモンは、テストテロンや男性ホルモンといった、成長に伴う筋肉の合成に影響を与える物質です。
適量の脂質を摂っていないと、せっかく筋トレをしても筋肉が増えません。
また、脂質は、便通も良くします。油があるとすべりがよくなり、便がスルスルと出ていきます。
個人的には、便秘対策に脂質を摂取するならモツ鍋がおすすめ。
モツ鍋には食物繊維も多く、モツの脂肪もたっぷり含まれているので翌日大量の便が出ますよ!
水分をとる
これは上記でも書きましたが、トレーニング上級者ほど、大量の水分を摂取しています。
便の8割が水分でできていて、水分不足が便秘の原因になるので、水分をしっかりと摂取していることは、便秘の解消につながります。
まずは、朝起きたらコップ一杯の水を飲みましょう。代謝も上がるので一石二鳥です。
一日に必要な水分量は、年齢や体重、筋肉量で変化します。
目安としては
- 体重kg×30ml
前後の値を目安に考えられているようです。
人の身体はかなり多くの水分でできているので体重が増えると必要な水分も当然増えます。
筋肉に蓄えられる筋グリコーゲンは保水性があるので、筋量が増えると摂取できる水分も増えます。
ある程度で筋肉量がついて来たら徐々に水分の量を多くするなど工夫するようにしましょう。
ただ、水分の摂りすぎや、水だけを摂取すると体内のミネラルが排出されてしまうので、水を飲めばいい。というわけではないので注意してくださいね。
腸内環境を整える
食事による便秘の解消は、腸内の環境を整えることが重要です。
腸内にいる善玉菌と呼ばれる腸内細菌が活動しやすい環境にあれば腸内環境が整い、自然と便秘も改善されます。
上記に挙げた、水分補給や食物繊維の摂取は善玉菌の活動を活発にさせます。
- ヨーグルト
- ぬか漬け
- キムチ
- 納豆
- 味噌
- 甘酒
乳酸菌はオリゴ糖が好物です。
オリゴ糖はバナナ、きな粉、ライ麦などに多く含まれています。合わせて食べるとより効果的ですよ。
腹筋を鍛える
食事だけでなく、筋トレなどの運動をすることで便秘を解消することができます。
適度な運動は、ストレス解消にとても効果があり、自律神経をリセットして、腸の働きを整えます。
特に腹筋が強いと、便を押し出す力が強くなり、腹横筋と呼ばれる内側の筋肉を鍛えると効果的です。
初心者におすすめの種目としては
などがあります。
また、腹筋ローラーを使ったトレーニングが手っ取り早く腹筋を鍛えられます。
その他にも腹筋を鍛える種目はたくさんあるので気になる方は下記の記事も参考にしてみてください。
また、筋トレの効果を上げるためには、睡眠や食事の時間を規則正しくすることが重要になってきます。
規則正しい生活は便秘の改善に直結するので、上記のポイントを意識しながらな筋トレをするとより、便秘は解消されるはずですよ。
まとめ
自分で努力してもダメな場合は潔く次の方法を探すのがおすすめ。
自分の力ではどうにもならないときは、専門家に見てもらうのが一番です。迷わず、病院で受診しましょう。
便秘から様々な健康障害につながります。たかが便秘と思わないことが大切です。
外見の筋肉だけでなく自分の身体の中までもしっかりと意識をして、充実した筋トレライフを送りましょう!