血糖値が高い。
健康診断で指摘をされて、困っている人も多いでしょう。
血糖値が高いと、それが原因で様々な悪い症状につながってしまいます。
その1つが糖尿病です。
糖尿病や、糖尿病予備軍は現代病の代表的なものであり、生活習慣病の1つでもあります。
かつては、「贅沢病」とも言われてきましたが、「死の四重奏」です。
また、原発疾患としての糖尿病と、合併症として糖尿病も患っているという方も多いのが現状です。
糖尿病の基礎知識ともなる下記を1つずつみていき、知識を深めると同時に実行して悪化を防ぎ、改善を目指していきましょう。
マジで、糖尿病は怖い病気ですよ。
目次
糖尿病患者に重要な血糖値とは?
血糖値とは、血液中のグルコースの値を示す数値です。
グルコースとは、血中のブドウ糖のこと指します。
ちなみに、ブドウ糖は米などの穀物、果実、はちみつなどに含まれている単糖の一つです。
他の糖質も、最終的には消化酵素で、分解されて最終的にはブドウ糖になります。
ブドウ糖は、エネルギー源として、めちゃくちゃ大事な成分なので覚えておいた方がいいです。
このグルコースの示す値が高いと「血糖値が高い」と診断されます。
逆にグルコースがなさすぎると、「血糖値が低い」状態です。
グルコースの利用障害と、高血糖状態を特徴とする疾患が「糖尿病」になります。
健常者でも糖質を大量に摂取したり、運動直後には尿糖が検出されたりする事があります。
しかし、これは一時的なものであり再検査で「異常なし」とされる事が大半です。
1度だけでは、すぐに糖尿病とは診断されてないってことです。
血糖値の正常範囲は2つにわかれる
血糖値の正常範囲も、2つに分かれています。
- 健常者
- 糖尿病患者
これで、正常範囲が変わってきます。
健常者の場合
空腹時110mg/dl未満、および、負荷(運動による負荷)後2時間140 mg/dl未満です。
血糖値は変動がある為、食事の影響を受けない空腹時に採血をする事になります。
よって、朝食前がほとんどです。
健康診断とかでも、基本的には朝食などは抜きにしますよね?
また、食後、何時間経っているのかという質問があるのは、変動が考えられる為に聞かれています。
糖尿病の場合
糖尿病の患者さんの場合は、空腹時126mg/dl以上、負荷後2時間140 mg/dl以上となっています。
また、健常者にも当てはまらず、糖尿病患者さんにも当てはまらない「境界型」も存在しています。
これも実は、要注意で経過観察が重要となります。
血糖値の測定方法
主な血糖値の測定方法は、採血と耳たぶから採取する方法があります。
過去の食事や血液検査を考慮すると、一般的に行われている採血が最良となります。
耳たぶから採取する方法では、血糖値のみで、その他の検査データが得られないですが、短時間で値が分かる利点があります。
一方、ほとんどの方が経験している採血は、血糖値以外に赤血球や肝機能値等、多くの情報が一目瞭然で把握できるものとなります。
また、血糖値以外で重要となる「ヘモグロビンA1C」の値も把握でき、より病態を把握する事ができ適切な治療を受けられる事ができます。
血糖値が高くなる原因(高血糖)
血糖値が高くなる原因は
- ストレス
- 栄養バランスの乱れ
- 不眠
等で一時的に血糖値が高くなる事があります。
しかし、これらはその原因がなくなったり、軽減されたりすると正常に戻ります。
ここでは、疾患となるものをご紹介したいと思います。
既にご存知の糖尿病ですが、糖質代謝を主とする代謝異常をきたしたものが糖尿病です。
2つの分類があり、それぞれ症状や傾向・治療が異なってきます。
Ⅰ型糖尿病
膵臓のB細胞の障害によって、高度のインスリン分泌障害となっています。
家族内発症が少ない・25歳以下の若者に発症する事が多く、インスリンは絶対適応となっています。
経口血糖下降薬は無効なのが、大きなと特徴です。
よく若くて糖尿病になる人は、ほとんどこのⅠ型糖尿病です。
Ⅱ型糖尿病
インスリン分泌低下と、インスリン抵抗性が関与してインスリンの作用不足を生じたものです。
遺伝的要因(親・子)と、環境要因(多飲・多食、運動不足、肥満、ストレス、喫煙)が大きく関係しています。
よって、生活習慣病と言われるようになりました。
40歳以上に多く、その75%が肥満です。
Ⅰ型と違って、経口血糖下降薬は有効です。
75%以上の人が肥満なので、太っている人は、こちらを疑った方がいいかもしれませんね。
その他の疾患
高血糖ではるものの、まだ糖尿病と診断される前に以下の疾患を疑います。
- インスリン分泌低下症
- グルカゴン・アドレナリン・成長ホルモン・コルチゾール過剰症
この疾患は似てはいますが、まだ糖尿病ではありません。
ただし、高血糖であることには代わりはないので、気をつけるように。
血糖値が低くなる原因(低血糖)
血糖値が高い人もいますが、当然低い人もいます。
血糖値が低くなる原因は主に、スルホニル尿素薬の内服や、インスリン療法によって生じます。
またインスリノーマは、低血糖症の原因となります。
インスリノーマとは?
膵臓ランゲルハンス島B細胞の腫瘍によって、インスリンの過剰分泌をきたす疾患です。
低血糖となりますが、摂食によって軽快する為、過食に陥りやすく肥満になりやすい傾向があります。
過食は本当に怖いですからね。
その他の疾患
- インスリン過剰症
- グルカゴン・アドレナリン・成長ホルモン・コルチゾールの分泌低下症
血糖値が高いとなりやすい病気
糖尿病には合併症がつきものです。
たとえ血糖値や自覚症状が落ち着いていても、この合併症予防と悪化防止に向けて頑張る事が重要であり、改善や日常生活に支障が出る事を防ぎます。
糖尿病の怖いのは、合併症です。
上記以外にも合併症がありますが、原疾患の糖尿病悪化よりも、ほとんどの方が合併症に苦しみ、その合併症の治療や予防の為に自己管理を頑張られています。
僕自身は、糖尿病ではないですが、知り合いの方で糖尿病の方がたくさんいます。
その方たちは、本当に苦しみながらも自己管理をしっかりとしています。
最小血管障害による「糖尿病の三大合併症」
これは、多くの糖尿病の患者さんが悩まされるもので最悪な場合、失明や下肢・足趾の切断、生涯に渡る人工透析を受ける事に繋がってくるものです。
- 糖尿病性腎症
- 糖尿病性網膜症
- 糖尿病性神経障害…温痛低下、疼痛、痺れ。
大血管障害
これらは動脈硬化症に基づく疾患で、全身に影響するものとなってきます。
同時に、日頃から定期的に医療機関を受診・診察・検査する必要があり、自身でも日頃の些細な変化や異変に注意深く観察する事が求められているものです。
- 閉塞性動脈硬化症
- 足趾壊死
- 虚血性心疾患
- 虚血性腸炎
高血糖による悪影響
身体の防衛機能である好中球機能が低下する事で、以下を伴ってしまいます。
- 易感染性
- 創傷治癒遅延
よって、
「風邪を引きやすい」
「また風邪をもらってしまった」
「大事をとっているのに、なかなか傷が治らない」
「治りかけなのに、傷口がまた開いた」
等の症状が起きます。
マスクや手洗い・うがいに励まれたり、ケガをしないよう意識して、引き金となる事自体から守る事が必要です。
血糖値が低いと起こる症状
血糖値が低い事を、「低血糖症状」と言われています。
女性の方が特に多いですよね。
これは、自覚症状があり適切に対応すれば継続する低血糖は避けられます。
交感神経刺激症状から始まり、中枢神経症状が出現してきます。
下記に、低血糖症状の順番を追って書いていきます。
参考にしてください。
副交感神経刺激症状
空腹感、不快感、イライラ感などの症状がでます。
交感神経刺激症状
発汗、頻脈、震戦、顔面蒼白、血圧上昇、動悸、冷汗などの症状がでます。
大脳機能低下によるもの
あくび、倦怠感、不安感などの症状がでます。
中枢神経症状
痙攣、頭痛、異常行動、意識障害、昏睡などの症状でます。
血糖値を下げる方法
高血糖状態が続くと、上記のように血管障害を主とした合併症に襲われ患ってしまいます。
よって、高血糖を可能な限り低くして予防する事が重要となってきます。
また、上記以外の合併症予防の為にも以下の治療方法があります。
中でも下記の3つが糖尿病の治療の柱となっていて、基本的な治療でもあります。
食事療法
カロリー制限食で、栄養バランスの良い食事を摂るようにします。
多くは、受診や指導時に管理栄養士・栄養士から指導を受けます。
飲食物の模型を元に説明を受けますので、目でみて具体的な量やメニューが分かりやすくなっています。
標準体重1Kgあたりの1日総エネルギー必要量は、
経労働の方→25~30Kcal。
中労働の方→30~35 Kcal。
重労働の方→35~40Kcal。
となっています。あくまでも目安ですけど。
栄養素のバランスは、糖質:タンパク質:脂質=60:15:25となっています。
これは基本ですね。
運動療法
定期的に、有酸素運動をする事が基本です。
低血糖防止の為に、食後1~2時間後に運動をする事をお勧めします。
力が入り過ぎたて、息を止めて運動しては効果が薄れるので、息を吸う・はくを意識した呼吸してください。
また、運動にはウォーキング、水泳、水中歩行、サイクリング、体操等がおすすめです。
無理せず長く続けられるものが大切です。
患者さんによっては、「今日、いっぱい運動したから2~3日、休むよ」等と言われる方がいらっしゃいますが、これでは効果が無くなってしまいます。
運動量も大切ですが、運動時間と日頃の継続が重要なので、誤解しないでくださいね。
あと、激しい筋トレもあまり行わない方がいいかもですね。
もし、やるのであれば1度お医者さんに相談してからにしてくださいね。
悪化したら怖いので。
薬物療法
Ⅱ型糖尿病の方が対象となり、個人に合った薬物を医師が処方し開始となります。
以下に、一般的に使われるものをご紹介します。
- インスリン分泌促進薬
- α-グルコシダーゼ阻害薬
- インスリン抵抗性改善薬
- ビグアナイド薬
- 速効性インスリン分泌促進薬
これらの3つが基本的な治療になります。
簡単にいえば、毎日の生活習慣をしっかりと行うことが基本ってことです。
運動もせずに、暴飲暴食ばかりしていては、マジで危険なので注意を。
サプリメントも活用する
有名芸能人のCMによって注目されている商品「アラプラス糖ダウン」です。
医療従事者が処方するという形ではなく、個人で好みや必要性によって購入され使用されています。
同時に、長年、悩まされ莫大な不安から解消された方や、実際に血糖値が下がって改善している方が多くいます。
アラプラス糖ダウンは人気商品で、飲むと同時に多くの方が散歩や意識された食事メニューを摂る、睡眠時間をしっかり確保するよう様々な面で努力されつつ併用している方がほとんどです。
同時に、併用する事で無理なく続ける・続けられる事が可能であり、不安や恐怖を含む対敵となるストレスの軽減にも繋がっています。
心の安定剤で効果も期待できます。
血糖値が高い時のダイエット注意点
多くの方が運動に集中しがちですが、食事療法と運動療法の同時進行で効果を発揮します。
よって、双方を実施する事がダイエットと高血糖状態を改善する道へ繋がります。
空腹時を避けて、食後1~2時間後に運動をします。
1回の運動時間は、最低でも20分以上で、「ややきつい」と感じる程度のものが血糖値が高い場合には適しています。
万一、低血糖症状を起こした時に備えて、缶ジュースや菓子パン、飴を備え持つ事が重要です。
飴も効果がありますが、速効性にはやや欠けます。
飲み物が一番、吸収が早く低血糖症状を改善する効果があります。
多くの方が消費期限や手ごろの事も考慮され、リポビタンDを飲んでいる人が多いです。
ただ、やり過ぎは症状を悪化させるので、気をつけてくださいね。
糖尿病のことで実際にあった個人的な経験
実は、僕の母が「糖尿病疑い」と診断されました。
それ以降、何故か家庭内の雰囲気がとても悪くなり、嫌気を指すことが多くなりました。
母は昔、すごく痩せていましたが、ストレスや不規則な生活から年齢を重ねるごとに、太ってしまいました。
医師の診断後の直後から、食事療法と運動療法を開始。
見る方も辛い内容で正直、思い出したくない程でした。
しかし、医師や管理栄養士から褒められまくる程の頑張りを成し遂げ、糖尿病予備軍でもなく、糖尿病疑いも無くなりすっかり改善しています。
闘病中は、寝ても覚めても食事療法と運動療法を意識しており、定期的にある採血の結果で喜んでいました。
まとめ
いろいろな方の話を聞くたびに、改めて糖尿病の怖さを感じています。
糖尿病は目に見えずに蝕むように進行しています。
僕も以前は仕事でストレスを感じ、食欲旺盛となり暴食する事がありました。
その気は「このままいけば、きっと糖尿病になる・・・」と感じていることもありました。
若いからと言って糖尿病にならないといえませんからね。
多くの方や専門家が口を揃えて言うのが、
「ダイエットや病気の最大の敵はストレスです」
と言っています。
僕も同感で、このストレスは心身のストレスであり、本来は無い方が理想とする無駄な圧力・圧迫という意味も含んでいます。
多くの方が前向きに臨める為には、ある程度の知識を知り、それを実行する事と個人的には思っています。
その為には正しい情報が必要である事、心身のサポーターが存在している事、本人に心身の余裕・ゆとりがある事が最低限必要なものだと僕は思っています。