トレーニーにとってタンパク質は、まさに神の栄養素。

ギリシア語で「最も大切なもの」という語源を持つタンパク質ですが、ただ闇雲に摂取していませんか?

周りがとりあえずタンパク質を摂取しておけ!という言葉だけを信じてただ摂取をしている人もいますが、それよりしっかりとタンパク質の効果などを知ることも重要なことです。

そこで、タンパク質の摂取をしっかりと筋肉の発達に結びつけるために、この記事ではそんなタンパク質について詳しく解説していきます。

  

タンパク質の主な効果

タンパク質の効果はいろいろとありますが、まずは効果というよりは「タンパク質が身体の中でどのように使われていくのか」と言うことをまずは覚えることが大切です。

タンパク質は身体を構成する栄養素として知られていますが、同時にエネルギーとして燃焼させることも可能です。

1gで4kcal分のエネルギーを生み出すことができ、これは炭水化物と同じ程度の量です。

しかし、タンパク質をエネルギーとして利用する場合には、様々な代謝(化学反応)を起こさないといけないので、決して炭水化物のように効率のいいエネルギー源ではありません。

タンパク質が身体を構成する栄養素として利用される場合は、皆さん御存知の通り筋肉となることがほとんどで、皆さんもこれが目的でタンパク質をたくさん摂取しているのではないでしょうか?

筋トレをすることも、筋肉の成長にはもちろん必要な要素ですが、それ以上に大切なのがこの筋肉の材料であるタンパク質の摂取です。

筋トレをして、筋肉を合成するトリガーをオンにしても、材料がなければ筋肉は作られません。

大工をたくさん集めても木材がないと家が建たないのと一緒ですね。

筋肉以外にも様々な機能を持っている

また、タンパク質は体内では筋肉の材料になる以外でも本当に多くの機能を持っています。

例えば

  • コラーゲンやケラチン(毛や爪)を形成
  • 酵素として体内の化学反応をサポート
  • 輸送タンパク質と呼ばれるヘモグロビンなどは特定の栄養素と結びつき血管内を移動するサポート

などの働きをしてくれます。

このように、タンパク質は筋肉以外でも様々な働きがあり、これらのタンパク質が不足すると筋肉を分解して補うことから、筋肉はタンパク質の貯蔵組織と考えることも出来ます。

タンパク質が不足すると非常にまずい

タンパク質、つまり筋肉の材料が不足すると筋肉が作られないだけではなく、今度は筋肉が小さくなってきてしまいます。

タンパク質は通常アミノ酸として、血管や筋肉、肝臓などを浮遊しています。

これらを遊離アミノ酸と呼びますが、これらはそれぞれ必要なホルモンを作り出すための材料になったり、身体の機能を調節したりする働きを持ち、必要量そこに存在していなければいけません。

しかし、生命活動を維持していく内にこれらのアミノ酸はエネルギーとして使われてしまったり、他のホルモンに作り変えられていく内に少なくなってしまいます。

この様にして、遊離アミノ酸が必要量を下回った場合は筋肉を分解することで、それを補おうとするために筋肉が小さくなっていってしまうんです。

なので、このような筋肉の分解(カタボリック)を防ぐためにも「タンパク質は一瞬たりとも欠乏させてはいけない」ぐらいの気持ちでコマ目に摂取することが筋肉を成長させるには大切です。

だからこそ、筋トレをしている人は通常の人よりもタンパク質を多めに摂取しないといけないわけです。

タンパク質のとりすぎによる副作用

欠乏させてはいけないタンパク質ですが、過剰に摂取することが正しいわけではありません。

今日タンパク質を500gも過剰に摂取したから明日なにか悪影響が起こる、というほどの即効性のある副作用はありませんが、長期的な目で見た時に肝臓に負担をかけて疲弊してしまったりと、深刻な病気につながる可能性がありますので、適量を摂取するようにしましょう。

どんなに木材を用意しても、大工の数しか家を建てる作業は進みません。

余った木材は薪として燃やされてしまうでしょう。

タンパク質も同じで、たくさん摂取したからといってそれだけたくさん筋肉が作られるということはありません

余ったタンパク質はエネルギーとしても燃やされるわけですが、この過程で肝臓に大きな負担をかけてしまいますので、タンパク質の過剰摂取には気をつけましょう。

ただ、それでも少ないよりは多めに摂取しておいて損はないので、少なすぎると感じる場合は少し多めに摂取しても問題はありません。

タンパク質の目安の摂取量は体重1kgにつき2g以上

一般的に筋トレをしている人で体重1kgにつき2~3gと言われていますが、3gは多すぎるという研究も数多く存在します。

タンパク質の摂取量が筋合成に与える影響について、

  • 机上で論理を構築している研究者や管理栄養士などの方は体重1kgにつき2gを推奨。
  • 実際に現場でトレーニングを指導してるトレーナーやボディビルダー本人たちは3g以上の説を推奨。

※あくまでも僕が思う印象ですが

このような印象です。

プロのボディビルダーの方々は、本当にハードなトレーニングに加え、完璧にデザインされた食事プランやサプリメンテーションがあるからこそ、体重1kgにつき3g以上という大量のタンパク質を筋肉に変えるポテンシャルを持っています。

しかし、そのレベルまで達することのできない我々駆け出しトレーニーは体重1kgにつき2gというのが妥当ではないかというのが僕の感想です。

もちろん、上級者じゃなくても3g以上摂取してはダメということはありませんが、どこか体調を崩したりした場合はやはり多いかもしれないので、その時は摂取量を見直してみてください。

中には4gとか摂取している人もいるみたいですが、そこまではおすすめしません。

タンパク質の吸収時間

上記の”食品”からタンパク質を摂取した場合には、短くても2時間から最大8時間タンパク質を消化吸収得するために時間を要します。

空腹を感じてから食事を取っているようだと、タンパク質の吸収は間に合いませんのでコマ目にお腹が空く前に食事を摂るようにしましょう。

また、トレーニング後など、瞬時にタンパク質を補給したい場合はプロテインを活用することが適切です。

プロテインの王様、ホエイプロテインは30分後から吸収が開始され、2時間後には吸収されつくされます。

空腹時に素早くタンパク質を補給したい時にも有効ですので、上手に利用していきましょう。

タンパク質を摂取するためにおすすめの食品比較

タンパク質を的確に摂取していくためにおすすめの食品をいくつか紹介していきます。

的確に摂取というのは「なるべく他の余分な栄養素を摂取しないように」と言うことを意味します。

一食でタンパク質が30g摂れたとしても、一緒に脂質も30g摂れてしまうような食品は適切ではありませんからね。

また。100g辺りの栄養成分の量などは知るにはこちらのサイトを活用するのがおすすめです。

カロリーSlim

ボクもよく使わせて頂いています。

肉類

牛、豚、鶏、羊など、多くの種類の肉がありますが、それぞれから満遍なくタンパク質を摂取するようにしましょう。

特におすすめなのが

  • 鳥の胸肉
  • 牛モモ
  • ヒレ

といった赤身のお肉です。

日本では白い脂が入ったお肉が”良い”肉とされていますが、赤い部分(筋肉)が多いほうがタンパク質が豊富で低脂肪です。

お肉屋さんで肉の切り身などを買うときも、端の脂身などはカットしてもらったほうが賢明です。

 鶏の胸肉牛モモ牛のヒレ
エネルギー108kcal182kcal133kcal
炭水化物0g0.5g0.3g
タンパク質22.3g21.2g20.5g
脂質1.5g9.6g4.8g

※ 100g辺り 

魚も高タンパクな食品で、日本にいるならば魚を食べない手はありません。

脂質も豊富に含まれますが、これらは良質な脂質で体脂肪燃焼などにも効果的なので積極的に摂取していきましょう。

魚でも特に

  • マグロ
  • サーモン
  • タラ

などはおすすめです。

 マグロサーモンタラ
エネルギー125kcal139kcal77kcal
炭水化物0.1g0.11g0.1g
タンパク質26.9g22.51g17.6g 
脂質1.4g4.51g0.2g

※ 100g辺り 

調理が簡単なので忙しい朝などに活躍してくれる食材です。

脂質が多いようですが、黄身を取り除いてしまえばあとには純粋なタンパク質が残ります。

全卵2つ、白身2つといったように、調節することが可能ですので、その程度脂質をカットした異のかによってカスタマイズしていきましょう。

 
エネルギー0.3g
炭水化物0g
タンパク質12.9g
脂質10g

※ 100g辺り 

大豆

植物由来の食品ですが、タンパク質をしっかりと含んでいます。

米や小麦と行った穀物類と食べ合わせることで、タンパク質の機能をさらに強化することが可能ですので、ご飯と納豆、豆腐、といった食べ合わせを心がけましょう。

 絹ごし豆腐納豆枝豆
エネルギー56kcal200kcal135kcal
炭水化物2g12.1g8.8g
タンパク質4.9g16.5g11.7g
脂質3g10g6.2g

 

コンビニで手軽に摂取できるタンパク質源

近年はコンビニも健康ブームに乗ってきていますので、間食にコンビニの食品を使うことも可能です。

タンパク質を上手に摂取できるコンビニの商品を紹介しますね。

サラダチキン

出典:セブンイレブン

皆さんご存知のサラダチキンです。

脂質が少なく、タンパク質が豊富なので、どの方でも上手に利用できます。

納豆

出典:セブンイレブン

外出先で食べるのは少し気が引けますが、帰宅中に一つ買って帰って夕飯に追加するなどをするのがいいですね。

パスタサラダ

出典:セブンイレブン

パスタは炭水化物が主成分ですが、タンパク質も豊富です。

蒸鶏やエビが乗っているパスタにはタンパク質が更に含まれているので狙い目です。

おつまみ系

出典:セブンイレブン

塩分が少し多めですが、さきいか、ビーフジャーキーなどのおつまみ系もおすすめです。

焼き鳥缶詰なども高タンパクです・

お惣菜

出典:セブンイレブン

最近はコンビニのお惣菜のレベルがものすごくアップしてきました。

一人暮らしなどでは面倒な焼き魚なども、コンビニのお惣菜をチンするだけで食べることができます。

魚系はタンパク質が豊富なほか、良質な脂質を含むので今日の晩御飯に一品追加してみてはいかがでしょうか。

まとめ

タンパク質はトレーニーには絶対に欠かせない栄養素です。

体重1kgにつき、2gが目標摂取量ですが、コマ目に摂取し、どんなときでもタンパク質を欠乏させないことが、筋肉を分解させないための秘訣です。

コンビニの食品なども使って、上手にタンパク質を摂取していきましょう!